後悔のない選択を。大学生が”妊娠”した時に考えてほしいこと

この記事で覚えてほしい・紹介しているポイント

  • 日本では妊娠経験者の5人に1人が中絶をしている
  • 大学生の3人に1人が避妊をしないことがある
  • 一人で悩まず必ず第三者を交えて相談をしましょう

話し合うべきこと、大切にしたいこと

悲しい現実ですが、日本は世界的に見て「中絶大国」と言われる現状となっています。

平成28年の調査によると、人工妊娠中絶をした人の数は年間19万人で、これは出生数98万人に対しての約20%にあたる数字です。
言い換えれば、妊娠を経験した人のうち5人に1人は中絶を経験しているということになります。

一方で大学生を対象にした調査(相模ゴムによる)によると、大学生の3人に1人は避妊をしないでセックスをしたことがあると回答しています。
日本が世界的に見て非常に多い中絶数となっている理由として、まず一つに「避妊用ピル」が解禁されていないことがありますが、それ以上に若い世代の性に対する知識があまりにも偏っているということが挙げられるでしょう。

当然のことながら、避妊をしないでセックスをすれば妊娠をする可能性が非常に高くなりますし、仮に避妊をしたつもりでもちょっとしたはずみで妊娠をしてしまうリスクがあります。
まずは実際に妊娠になってからと問題を後回しにせず、付き合うことにより妊娠をするリスクは必ずあるということを、男女双方で理解しておくことが大切になるのです。

その上で、もし本当に妊娠をしてしまった時には、しっかり二人で話し合うようにしましょう。

妊娠をしてしまったら、早めに「産む」か「中絶する」か二択で選ばなければいけません。
もっとも、合法的に中絶できる期間は定められているので、早めに決断をしなければ結果的に望まない出産をすることにもなってしまいます。

できたから堕ろす、という選択は一見簡単なことのようですが、実際には女性の体に大きな負担をかけることになります。
若い時期の中絶がのちの不妊につながることもあるので、選択は慎重に慎重を重ねて、しっかり二人で話し合って決めるべきでしょう。

相談できる人がいない場合の方法

とはいえ学生同士のカップルの妊娠の場合、どちらにも収入がありませんので、子供を育てて行くときには誰かの手を借りなければいけません。
特に女性は出産後はしばらく行動が制限されるので、学業を続けるか退学をするか決める必要があるでしょう。

一番に相談するべきなのは双方の両親ですが、感情的になりすぎて話し合いが進まず、その間もずっと胎児が成長してしまうということもあります。
もし産むという選択ができないようなら「一般財団法人日本家族計画協会(03-3235-2638)」に連絡をすることで、妊娠について専門家の意見を求めることができます。